＃０１２ ２０１７．０３．０６
毎年８月６日にテレビ放送すべき映画
遅ればせながらアニメ映画「この世界の片隅に」を
映画館で観てきました。
私が感じ取った印象を言葉にすると
「それでもひとは生きていく」
です。
そんなフレーズはどこにもありません。
しかし、主人公のすずさんには大きな不幸、中くらいの不幸、
小さな不幸、小さな幸福といろいろ押し寄せますが、
全部受け入れて前向きに生きていく姿が
描かれています。
片渕須直監督が徹底した取材でモノスゴいリアリティーを
産んでいるのがわかります。（映画通でない私でもわかります。）
リアリティーを追求する一方、アニメでないとできない心理描写など
演出にも優れています。
「死」が身近にあるのが日常の世界・・・・・・
日本のアラナイ（９０歳ぐらい）のお婆さん、ひとりひとりが
すずさんのような人生を送ってきていると思うと
胸がいっぱいになります。
また、今現在も世界の紛争地域にはリアルすずさんがいると
考えるとなんとかならないものか、考え込んでしまいます。
主人公すずの声を当てているのんさんもスゴイです。
演技力はもちろんあるのですが、のんさんの持っているキャラクターが
バチっとハマっています。
個人的には、「あまちゃん」よりもこっちのほうが
代表作になるのではないかと思ってしまうほどです。
「この世界の片隅に」はたくさんの映画賞をもらいました。
「君の名は。」とアニメの賞を２分しています。
ある意味、こんな地味なアニメ映画が高評価を受けることが
うれしく思えます。
そこまで時間と金がないので映画館で観ることはもう無いかもしれませんが
DVDがでたらまた観たい作品です。
毎年８月６日にはテレビでノーカット番を放送して
解説の番組放送して欲しいです。ＮＨＫの出番です。
作品世界の解説は必要だと思います。
戦中派の親を持つ私でさえ、難しい用語や風習が出てきます。
若い世代のひとにより深く理解してもらうためには
作品世界の解説は必須だと考えます。
ウン、いい映画を観ることがでました。
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